ICTキルゾーンとは?ロンドン・NY時間を日本時間で解説
ICTキルゾーン(ロンドン・ニューヨーク・アジア)の時間を日本時間とUTCで整理し、夏時間での変化と、EURUSD・ゴールドなど4市場の時間別値幅データを紹介します。

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ICTキルゾーンとは、1日の中で値動きが特に大きくなりやすい時間帯のことで、主にロンドン市場とニューヨーク市場の始まりの前後を指します。当サイトの1時間足データでは、EURUSDの1時間あたりの値幅は、これらの時間帯で約15〜19 pips、深夜の静かな時間帯では約7〜8 pipsでした。この記事では、時間を日本時間(JST)とUTCの両方で示し、夏時間でどうずれるかも整理します。時間のずれは、ミスの原因になりやすいところです。
キルゾーンは、SMC(スマートマネーコンセプト)の中で「いつ」を決める道具です。「どこで」を決めるのは、マーケットストラクチャー、オーダーブロック、FVGです。市場時間の全体像は取引時間も参照してください。
キルゾーンの時間(日本時間・UTC)
ICTの教材は、時間帯をニューヨーク時間で定義しています。一般的な定義と、日本時間・UTCへの換算は次のとおりです。日本時間(JST)はUTC+9で、夏時間はありません。
| キルゾーン | ニューヨーク時間 | UTC(冬時間) | 日本時間(冬時間) | UTC(夏時間) | 日本時間(夏時間) |
|---|---|---|---|---|---|
| アジア | 20:00〜24:00 | 1:00〜5:00 | 10:00〜14:00 | 0:00〜4:00 | 9:00〜13:00 |
| ロンドン | 2:00〜5:00 | 7:00〜10:00 | 16:00〜19:00 | 6:00〜9:00 | 15:00〜18:00 |
| ニューヨーク(午前) | 7:00〜10:00 | 12:00〜15:00 | 21:00〜24:00 | 11:00〜14:00 | 20:00〜23:00 |
| ロンドンクローズ | 10:00〜12:00 | 15:00〜17:00 | 24:00〜26:00(翌0〜2時) | 14:00〜16:00 | 23:00〜25:00(翌0〜1時) |
「冬時間」は北半球の冬(概ね11月初め〜3月)、「夏時間」は夏(概ね3月〜10月)です。教材によって1時間ほど違う定義もあるため、あくまで目安として使ってください。
当サイトのチャートで色を付けた時間帯は、固定のUTCです。ロンドンが7〜10時UTC(日本時間16〜19時)、ニューヨークが12〜15時UTC(日本時間21〜24時)です。データがUTCで保存されているため比較しやすいという理由で選んだもので、「正しいキルゾーン」と主張するものではありません。
時間別の値幅データ

出典:OnForex analysis of hourly prices from Yahoo Finance, January 2024 - October 2026(ゴールドは2024年6月〜2026年10月、COMEX金先物)。各1時間足の高値と安値の差(値幅)を、始まる時刻のUTCごとに平均しています。
結果は次のとおりです。
- EURUSDは、22〜4時UTC(日本時間7〜13時)が最も静かで、1時間あたり約6.6〜8 pipsです。7〜8時UTC(日本時間16〜17時、ロンドン)に約15 pipsまで上がり、12〜15時UTC(日本時間21〜24時、ニューヨーク)に約17〜18.6 pipsで最大になります。
- GBPUSDは、14時UTC(日本時間23時)がピークで、平均22.9 pipsです。
- USDJPYは、13時UTC(日本時間22時)に約33.8 pipsでピークを付けます。もう一つの高い時間帯は0時UTC(日本時間9時、東京の朝)で、31.4 pipsでした。
- **XAUUSD(ゴールド)**は、13〜14時UTC(日本時間22〜23時)がピークで、1時間あたり約24ドル(約3,600円、1ドル=150円で換算)です。米国の遅い時間帯やアジア時間は約10〜13ドルでした。
つまり、ロンドンとニューヨークの時間帯は、値幅が実際に大きいという意味で「本物」です。EURUSD・GBPUSD・ゴールドでは、ニューヨークの時間帯が最も活発でした。円の通貨ペアは東京時間も活発です。アジア時間が「静かなレンジで、あとからロンドンが抜ける」と説明されることが多いのも、EURUSDの深夜の動きが日中の約半分しかないことと整合します。
日本の昼間(日本時間9〜15時)は、ユーロやポンドの通貨ペアでは動きが小さめで、本格的に動き出すのは日本時間16時以降です。仕事の都合で取引時間が限られる人は、日本時間の夕方〜夜がロンドンとニューヨークの時間帯にあたると覚えておくと便利です。
夏時間の影響
ニューヨークとロンドンでは、時計を切り替える日が違います。米国の夏時間は3月の第2日曜日から11月の第1日曜日まで、英国の夏時間は3月の最終日曜日から10月の最終日曜日までです。UTCと日本時間は変わりません。
影響は2つあります。
- 現地時間で固定された時間帯は、UTCと日本時間で1時間ずれる。 ニューヨークの現地8:00の始まりは、冬は13時UTC(日本時間22時)、夏は12時UTC(日本時間21時)です。UTC固定のチャートを使っていると、本当の始まりとのずれが年2回起きます。
- 数週間だけ、市場間の間隔が変わる。 2026年は英国が10月25日に冬時間へ戻り、米国は11月1日に戻ります。その間の1週間は、ロンドンとニューヨークの始まりが、普段より1時間近くなります。
当サイトの平均は、UTCの時刻ごとに集計しているため、夏と冬のデータが混ざっています。ニューヨークの始まりによる効果は、夏は12時UTC、冬は13時UTCに出ます。どちらも、色を付けた12〜15時UTCの範囲に入ります。ただし、そのぶんピークは少しならされています。チャートがどのタイムゾーンで表示されているか(UTC、ブローカーのサーバー時間、日本時間)は、必ず確認してください。サーバー時間はUTCとは限りません。
キルゾーンの使い方
シグナルではなく、予定を決めるための道具として使います。
- 時間帯の前に準備する。 上位足の構造、dealing range、アジア時間のレンジの上下にある流動性を引いておきます。
- 最初の動きを見る。 ICTでよく言われるのは、ロンドン時間にアジアレンジの片側をまず崩す(sweepする)という見方です。これはトレーダーが見ているポイントの説明で、ルールではありません。アジアレンジをロンドンが抜ける頻度はパワーオブスリーに、sweepのあとに反転側にいた割合(50〜55%程度)はliquidity sweepに載せています。
- どの時間帯でも同じルールを使う。 構造・SL・目標のルールを時間帯で変えなければ、あとから時間帯別に振り返って、時間帯が自分にとって意味を持つかを確認できます。
- やめる時間を決める。 ニューヨークの午後は値幅が縮みます。決めた時間帯が終わったら取引をやめる人も多いです。
デイトレードやスキャルピングのように保有時間が短い手法では、時間帯の影響が大きくなります。ゴールドは通貨と動き方が違うため、ゴールド取引もあわせて読んでください。
値幅が大きいことは、両方向に働く
値幅が大きい時間帯は、無条件に有利な時間帯ではありません。
- スプレッドが広がる。 市場の始まりや、米国の経済指標の前後は特に広がります。同じSLでも、入るコストが増えます。
- スリッページが起きやすい。 動きが速いときに逆指値のSLが発動すると、指定した価格より不利な価格で約定することがあります。詳しくはスリッページを参照してください。
- SLには余裕が必要。 当サイトのデータでは、ランダムなエントリーに1 ATRのSLを置くと24時間以内に73〜78%で到達されました。0.5 ATRなら86〜88%です。活発な時間帯に狭いSLを置いても、到達される頻度は下がるどころか上がります。
値幅が大きい分、ATR換算のSLも広くなります。同じリスクなら、数量は小さくなります。計算はポジションサイジングで確認できます。
よくある失敗
- タイムゾーンが混ざる。 時間帯に線を引く前に、チャートがUTC、サーバー時間、日本時間のどれで表示されているかを確認します。
- 夏時間を忘れる。 7月に合っていたキルゾーンが、11月には1時間ずれます。
- すべての時間帯で取引する。 時間が増えると、トレードとコストが増えます。質が上がるとは限りません。
- 値幅の大きさを方向と取り違える。 値幅が大きいのは「動いている」という意味で、どちらに動くかは教えてくれません。
- 経済指標を確認しない。 予定された発表が時間帯全体を支配することがあります。先に経済指標カレンダーを確認します。
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