トレンドフォローとは?順張り手法の入り方と手仕舞いの考え方
トレンドフォロー(順張り)を解説。高値・安値と移動平均線でのトレンドの判断、押し目買い・ブレイクでの入り方、トレーリングストップでの手仕舞い、勝率が低くなる理由を独自データで確認します。

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トレンドフォローとは、すでに出ている相場の流れ(トレンド)の方向にエントリーし、流れが続く限りポジションを持ち続ける考え方です。日本では順張りとも呼ばれます。天井や底を当てるのではなく、動き出した後の値幅を取りにいきます。勝率は低くなりやすく、小さな負けを何度も受けながら、たまに来る大きな流れで取り返す形になります。このページでは、トレンドの判断、入り方、手仕舞い、そしてその形がどこから来るのかを、当サイトのデータで説明します。
開示:当サイトは Exness の紹介リンクから報酬を受け取ることがあります。本ページは一般的な教育用の情報で、投資の助言ではありません。
代表的な手法の全体像はFX手法の種類にあります。押し目の拾い方は押し目買い・戻り売りで、ブレイクでの入り方はブレイクアウト手法で詳しく扱っています。ここでは、その2つを含むトレンドフォロー全体の組み立て方を整理します。
トレンドフォローと逆張りの違い
| トレンドフォロー(順張り) | 逆張り | |
|---|---|---|
| 入る方向 | 流れと同じ方向 | 流れと反対の方向 |
| 狙う値動き | 流れが続く分の値幅 | 行き過ぎからの戻り |
| 勝率の傾向 | 低め | 高め |
| 1回の利益と損失 | 利益を伸ばし、損失は小さく抑える | 利益は小さく、損失が大きくなりやすい |
| 苦手な相場 | 横ばいのレンジ | 一方向に走り続けるトレンド |
どちらが優れているわけでもありません。違うのは、損益の形と、苦手な相場です。トレンドフォローを選ぶなら、「負けが続く時期がある」ことを前提にルールを作ります。
ステップ1:トレンドを定義する
トレンドフォローでは、最初に「何をもってトレンドとするか」を決めます。見るたびに基準が変わると、検証も記録もできません。
高値と安値の並び(ダウ理論)
もっとも基本的な定義は、ダウ理論に由来する高値と安値の並びです。上昇トレンドは高値と安値がどちらも切り上がる状態(HH、HL)、下降トレンドはどちらも切り下がる状態(LH、LL)です。
- HH(Higher High):前の高値より高い高値
- HL(Higher Low):前の安値より高い安値
- LH(Lower High):前の高値より低い高値
- LL(Lower Low):前の安値より低い安値

このチャートでは、9月末から10月にかけて戻り高値(LH)と安値(LL)が切り下がり続けています。10月中旬に一度HHとHLが出て、トレンドが終わるかに見えました。しかし次の高値はまたLHになり、下げが再開しています。「HHが一つ出たら終わり」と決めていると、ここで手仕舞いや反対方向のエントリーをしていたことになります。どこでトレンドの終わりとみなすかは、ルールとして先に決めておく必要があります。詳しくはダウ理論と市場構造で説明しています。
移動平均線
もう一つの方法は、移動平均線を使うことです。たとえば「価格が50EMAより上にあり、50EMAが上向きなら上昇トレンド」と決めます。EMA(指数平滑移動平均線)は、直近の価格に重みを置いた移動平均線です。20EMAと50EMAを組み合わせ、20EMAが50EMAより上なら上昇と見る人もいます。くわしくは移動平均線を見てください。
移動平均線は機械的に判断できるのが長所です。一方で、トレンドが出た後に向きが変わるので、判断は必ず遅れます。同じことは一目均衡表の雲にも言えます。当サイトが日足(2016〜2026年)で調べたところ、雲の上にある日にその20営業日後に価格が上がっていた割合は、ユーロドルで47.5%(全期間の割合は48.6%)、ゴールドで61.4%(同57.0%)でした。雲はすでに起きたトレンドを映すもので、ユーロドルではほとんど上乗せがありませんでした(一目均衡表)。
トレンドがないときを見分ける
トレンドフォローの一番の敵は、方向のない横ばいの相場(レンジ)です。次のようなときは、トレンドがないと判断する人が多いです。
- 高値と安値が切り上がりも切り下がりもせず、同じ範囲で上下している
- 移動平均線が平らで、価格が何度も上下に横切っている
- 20EMAと50EMAが絡み合っている
この状態で順張りのルールを使うと、上で買って下で売る負けが続きます。レンジのときは見送る、というのもルールの一部です。
ステップ2:入り方を決める
トレンドを確認したら、どこで入るかを決めます。大きく分けて2つの方法があります。
押し目買い・戻り売り
上昇トレンドの中で一時的に下がったところで買い(押し目買い)、下降トレンドで一時的に上がったところで売ります(戻り売り)。損切りを直近のスイング安値(高値)の外に置けるので、幅を比較的狭くできます。
20EMAへの押しを、4時間足で調べました。条件は、20EMAが50EMAより上で、終値が50EMAより上にある上昇トレンドの中で、5本以上離れた後に初めて20EMAに触れた場面です。そこから、50EMAを終値で割る前に新しい高値をつけた割合は、次のとおりでした(OnForex analysis of hourly prices from Yahoo Finance, January 2024 - October 2026)。
| EURUSD | GBPUSD | USDJPY | XAUUSD | |
|---|---|---|---|---|
| 該当した数 | 85 | 73 | 107 | 76 |
| 50EMAを割る前に新高値 | 40.0% | 52.1% | 59.8% | 53.9% |

結果は市場によって40.0%から59.8%までばらつきました。20EMAに触れたことだけでは、トレンドが続く根拠として足りません。押しの深さや、近くにあるサポート、ローソク足の形など、ほかの確認と合わせて使われることが多いのはこのためです。
ブレイクで入る
直近の高値を上に抜けたところで買う(下降なら安値を下に抜けたところで売る)方法です。押しを待たずに乗れるので、勢いのある動きを逃しにくくなります。代わりに、抜けた直後に戻るダマシに当たることがあり、損切りの幅も広くなりがちです。
1時間足で、スイング高値・安値を終値で抜けた場面(BOS、Break of Structure)を調べると、抜けた後にさらに1 ATR進んでから水準の内側へ戻った割合は、ユーロドル67.8%、ポンドドル62.2%、ドル円60.7%、ゴールド63.3%でした。約6〜7割は少なくとも1 ATR伸びましたが、残りはそこまで進まずに戻っています。ATR(Average True Range)は平均的な値動きの大きさを表す指標です(ATR)。
上位足のトレンドは合わせるべきか
「上位足のトレンドの方向にだけ入る」というルールは、よく勧められます。これを確かめるため、1時間足のBOSとMSS(構造が変わる方向への最初の抜け)が1 ATR以上伸びた割合を、そのときの4時間足のトレンドで分けて調べました。4時間足は、終値が上向きの50EMAより上なら上昇、下向きの50EMAより下なら下降、それ以外は中立としました。
| 4時間足との関係 | EURUSD | GBPUSD | USDJPY | XAUUSD |
|---|---|---|---|---|
| 同じ方向 | 66.8%(626) | 64.4%(599) | 60.3%(622) | 65.0%(506) |
| 反対方向 | 69.2%(597) | 59.8%(582) | 62.7%(502) | 62.9%(375) |
| 中立 | 62.7%(75) | 54.9%(82) | 61.2%(67) | 53.8%(52) |
かっこ内は件数です。同じ方向のほうが高かったのはポンドドル(+4.6ポイント)とゴールド(+2.1ポイント)で、ユーロドルとドル円は少し逆でした。この単純な検証では、上位足に合わせるだけで成績が大きく変わるとは言えません。

このチャートでは、4時間足は50EMAが下を向いた下降トレンドです。ところが同じ期間を1時間足で見ると、10月28日の安値から高値と安値が切り上がっています。時間足によってトレンドの向きが違うのは普通のことです。上位足は「方向を当てる道具」としてより、「近くにある大きな高値・安値やゾーンを知り、その手前で無理に入らない」ために使うほうが現実的です。組み合わせ方はマルチタイムフレーム分析で説明しています。
ステップ3:手仕舞いを決める
トレンドフォローの成績は、入り方よりも手仕舞いで大きく変わります。
トレーリングストップ
トレーリングストップとは、価格が有利に動くのに合わせて損切りの位置を動かしていく方法です。損切りは有利な方向にだけ動かし、戻すことはしません。利確の目標を決めずに、トレンドが続く限りついていけるのが特徴です。

チャートでは、エントリーの後に価格が大きく下げ、損切りの線(紫)が階段のように下がっています。最初の損切り(-1R)より有利な位置まで損切りが移った後は、価格が戻っても利益の一部が残ります。動かし方には、決めたpips数、ATRの倍数、直近のスイング高値・安値、移動平均線などがあります。くわしくはトレーリングストップを見てください。
手仕舞いの方法で結果の形が変わる
同じエントリーを、4つの手仕舞い方で比べました。エントリーは、毎日13:00(UTC)の1時間足の始値で、1時間足の50EMAの傾きの方向に入る単純なものです。最初の損切りは1 ATR、最長120本保有、結果はRで、スプレッドとスワップを引く前です。Rは、そのトレードで失ってもよいと決めた金額を1とする単位です。
| 手仕舞いの方法(EURUSD 1時間足) | 勝率 | 平均 | -1Rの負け | 3R以上 |
|---|---|---|---|---|
| 2Rで利確 | 32.0% | -0.04R | 68.0% | 0% |
| +1Rで建値(BE)に移動、2Rで利確 | 26.3% | +0.01R | 51.9% | 0% |
| 最も有利な終値から1.5 ATRのトレーリング、利確なし | 29.7% | +0.05R | 54.6% | 7.5% |
| +1Rで半分を部分利確して建値へ、残りは3R | 48.1% | -0.02R | 51.9% | 0% |
ほかの市場の平均(2R利確/建値/トレーリング/部分利確)は、ポンドドル +0.04/+0.07/+0.19/+0.02R、ドル円 -0.05/-0.02/+0.03/-0.02R、ゴールド +0.13/+0.09/+0.12/+0.07Rでした。
エントリーが単純なので、どの手仕舞いでも安定して利益の出る手法にはなっていません。変わるのは結果の形です。
- 建値への移動は、-1Rの負けを68.0%から51.9%に減らしましたが、勝ちも32.0%から26.3%に減りました。
- 部分利確は勝率をほぼ倍の48.1%にしましたが、大きな利益は取れなくなりました。
- トレーリングストップは勝率29.7%と低い一方、3R以上の利益になったトレードが7.5%ありました。トレンドフォローの「たまに大きく取る」形は、この手仕舞いから生まれます。
部分利確や建値への移動のたびにスプレッドのコストがかかる点にも注意します。どれを選ぶかは、手法の性格と、自分が耐えられる負け方で決めます。
勝率が低くても成り立つ理由と、その代償
トレンドフォローでは、勝率が3割前後でも珍しくありません。損益分岐の勝率は 1 ÷(1 + R)で、平均して2Rの利益なら33%、3Rなら25%です(コストを引く前)。利益が損失より十分に大きければ、低い勝率でも計算上は成り立ちます(リスクリワード)。
代償は、負けが続くことです。当サイトのシミュレーション(勝率45%、平均1.5Rの利益で200トレード、20,000回)では、最も長い連敗の中央値が8回、上位10%では11回でした。勝率がもっと低い手法なら、連敗はさらに長くなります。1トレードのリスクを1%にすると、この条件での最大ドローダウンの中央値は11.7%、2%では22.5%でした。連敗に耐えられるリスクの大きさは1トレードのリスクとドローダウンで説明しています。
連敗中にルールを変えたり、ロットを増やして取り返そうとしたりすると、トレンドが来たときに乗れなくなります。気持ちの面の準備はトレード心理も参考にしてください。
トレンドはどのくらい続くか
4時間足で、前後5本ずつより高い(安い)山と谷をスイングとし、交互に結んだ「スイングの1区間」の長さと大きさを調べました。
| EURUSD | GBPUSD | USDJPY | XAUUSD | |
|---|---|---|---|---|
| 区間の数 | 485 | 480 | 456 | 366 |
| 長さの中央値 | 1.5日 | 1.7日 | 1.5日 | 1.7日 |
| 大きさの中央値 | 82pips | 102pips | 165pips | 98ドル |
中央の半分は、長さが0.8〜3.3日、大きさはユーロドル58〜124pips、ポンドドル74〜149pips、ドル円112〜248pips、ゴールド59〜150ドルでした。4時間足のトレンドに乗るなら、1回の動きは数日、ポジションを持つ期間も数日になることが多いということです。日をまたぐとスワップが発生し、週末をまたぐと窓開けのリスクもあります(スワップ)。こうした保有の仕方はスイングトレードで詳しく扱っています。
よくある間違い
- レンジでも順張りのルールを使い続ける。 横ばいの相場では、高値で買って安値で損切りする負けが重なります。
- 利益をすぐに確定する。 小さな利益で手仕舞うと、低い勝率を補う大きな利益が残りません。
- 損切りを広げる、外す。 トレンドフォローの前提は「損失は小さく」です。損切りの位置からロット数を計算します(ポジションサイズ)。
- HHやLLが一つ出ただけでトレンドの終わりと決める。 ダウ理論のチャートのように、一度の逆の高値・安値の後にトレンドが続くこともあります。終わりの判断基準を先に決めます。
- 連敗の後にロットを増やす。 マーチンゲールと同じ構造になり、口座を大きく減らすことがあります。
- 上位足に合わせれば勝てると考える。 当サイトの検証では、はっきりした差は出ませんでした。
関連ページ
- 押し目買い・戻り売り:トレンドの途中で入る方法
- ブレイクアウト手法:高値・安値の抜けで入る方法とダマシ
- ダウ理論:トレンドの定義の基本
- マルチタイムフレーム分析:上位足と下位足の組み合わせ方
- トレーリングストップ:トレンドについていく手仕舞い
- スイングトレード:数日単位で持つトレード
デモ口座で練習する
高値・安値に印を付けてトレンドを判断する練習や、トレーリングストップの動かし方の確認は、仮想資金のデモ口座でできます。連敗が続いたときに同じルールを守れるかも、実資金を使う前に確かめておくと役に立ちます。
重要事項: 本ページに掲載する Exness(運営会社 Nymstar Limited)は、2023年4月21日付で金融庁から無登録業者として警告を受けています。無登録業者との取引では、出金拒否などのトラブルが起きても日本の法令による保護を受けられないおそれがあります。当サイトは紹介リンクから報酬を受け取ることがあります。FXは元本を超える損失が出ることもあり、利益を保証するものではありません。
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Exness 公式サイトを見るFX・CFD取引には高いリスクがあり、投資元本を失う可能性があります。
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リスク警告:FXやCFDの取引は損失リスクが高く、すべての人に適しているわけではありません。トレンドフォローは連敗が続くことがあり、トレンドが急に反転したときや指標発表の前後には、スプレッドが広がって損切りが不利な価格で約定することがあります。ここに書かれた内容は利益を保証しません。データ:OnForex analysis of hourly prices from Yahoo Finance, January 2024 - October 2026 (gold: June 2024 - October 2026, COMEX gold futures)。日足の一目均衡表の数値は2016年10月〜2026年10月。過去の結果は将来の結果を示すものではありません。
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