スイングトレードとは?FXでの手法・保有期間・損切りの決め方を実測で解説
FXのスイングトレードを解説。1回の値動きが何日・何pips続くかを4銘柄で実測し、4時間足を使った手順、スワップや週末の窓のリスク、ロット数の計算までまとめます。

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スイングトレードとは、数日から2週間程度ポジションを持ち、スイングロー(谷)からスイングハイ(山)までの1つの値動きを取りにいくトレードのスタイルです。当サイトの4時間足の検証では、EURUSDの1つの値動きは中央値で82pips、長さは1.5日でした。その日のうちに決済するデイトレードと、数か月単位で持つ長期投資の間に位置します。
本ページでは、スイングとは何か、4つの銘柄で値動きが何日・何pips続いたか、4時間足を使ったスイングトレードの手順、日をまたいで持つときにだけ発生するコスト、損切り幅が広いときのロット数の決め方を順に説明します。
スイングとは
スイングハイは、前後のローソク足より高値が高い山です。スイングローは、前後より安値が低い谷です。山から谷、谷から山への1つの値動きを、ここではスイングの足(swing leg)と呼びます。
上昇トレンドでは、上がる足が下がる足より大きく、高値と安値が切り上がります。下降トレンドではその逆です。この見方はダウ理論やマーケットストラクチャーの土台でもあります。
スイングトレーダーは、トレンドと逆向きの足(押しや戻り)が終わるあたりで入り、次のトレンド方向の足が終わるあたりで出ることを目指します。底や天井をぴったり当てる必要はありません。値動きの真ん中を取れれば十分です。そのためには、損切りの位置が適切であることのほうが大切です。
本ページの検証では、スイングを4時間足で機械的に決めています。左右5本ずつのうち最も高い高値をスイングハイ、最も低い安値をスイングローとし、山と谷が交互に並ぶようにしています。

チャートは、約1.147から1.112までの下降トレンドです。表示された足は82〜162pips、0.5〜4.0日と幅があります。ここから分かることは2つです。1つは、値動きの大きさが毎回違うため、決まったpips数の利確目標が合う足と合わない足があることです。もう1つは、下落の途中にある上向きの足が、戻り売りを狙うトレーダーが待つ「戻り」にあたることです。
スイングの足は何日・何pips続くのか:実測データ
上の定義で、4時間足のスイングの足をすべて測りました。
| 銘柄 | 足の数 | 長さの中央値 | 値幅の中央値 | 値幅の中央の半分 |
|---|---|---|---|---|
| EURUSD | 485 | 1.5日 | 82pips | 58〜124pips |
| GBPUSD | 480 | 1.7日 | 102pips | 74〜149pips |
| USDJPY | 456 | 1.5日 | 165pips | 112〜248pips |
| XAUUSD | 366 | 1.7日 | 98ドル | 59〜150ドル |
出典:OnForex analysis of hourly prices from Yahoo Finance, January 2024 - October 2026(ゴールドは2024年6月〜2026年10月、COMEX金先物)。4時間足は1時間足から作成しています。足の長さの中央の半分は、銘柄を通じて0.8〜3.3日でした。「中央の半分」とは、小さいほうから25%〜75%の範囲のことです。
この数字から、次のことが言えます。
- スイングトレードは、ほぼ必ず日をまたぎます。 1つの足の中央値が1.5〜1.7日なので、足の全体を取ろうとすれば、少なくとも1回はニューヨーク時間17時の切り替え(ロールオーバー)を越えて持つことになります。
- 数十pipsの目標はデイトレードの目標です。 EURUSDの典型的な足は82pipsで、中央の半分は58〜124pipsでした。4時間足で20pipsの利確では、値動きのごく一部しか取れません。
- 損切り幅は、スイングに見合う広さが要ります。 足そのものが80pips前後あるなら、10pipsの損切りは普通の揺れの中に入ってしまいます。
- USDJPYとゴールドは、単位が違うので値幅が大きく見えます。 銘柄を比べるときは、pipsではなくATR(Average True Range。ローソク足の平均的な値幅)で比べます。詳しくはATRを参照してください。
スキャルピング・デイトレード・スイングトレードの違い
| スキャルピング | デイトレード | スイングトレード | |
|---|---|---|---|
| 保有時間 | 数秒〜数分 | 数分〜数時間、その日のうちに決済 | 約1日〜2週間 |
| 主に見る時間足 | 1〜5分足 | 15分足〜1時間足 | 4時間足〜日足 |
| 損切り幅の目安 | 数pips | 数十pips | 4時間足や日足のスイングの外側。より広い |
| 取引回数 | 1日に多数 | 1日に数回 | 週や月に数回 |
| チャートを見る時間 | 長い。決まった時間帯に張り付く | 1日に数時間 | 1日に1〜2回の確認 |
| 主なコスト | 毎回のスプレッド | スプレッド、指標時の滑り | 毎晩のスワップ、週末の窓 |
ほかのスタイルはスキャルピングとデイトレードで解説しています。日中に仕事がありチャートを見続けられない人にとって、スイングトレードは取り組みやすいスタイルです。
スイングトレードの手順
ここで紹介するのは考え方の枠組みです。優位性が確かめられた売買ルールではありません。自分の言葉で書き直し、過去のチャートやデモ口座で試してから使ってください。
1. 日足か4時間足でトレンドを決める
直近のスイングに印を付けます。高値と安値が切り上がっていれば上昇、切り下がっていれば下降です。判断をぶらさないために、移動平均線を使う方法もあります(たとえば20EMAが50EMAより上なら上昇)。EMAは直近の価格を重く扱う指数移動平均です。移動平均線とトレンドフォローも参考にしてください。どちらとも言えないならレンジです。レンジでは別のルールが必要です。
2. 重要な水準に印を付ける
直近のスイングハイとスイングロー、はっきりしたサポートとレジスタンス、需給ゾーンなどに線を引きます。押しや戻りが止まりそうな場所と、次の値動きがぶつかりそうな場所を先に把握しておくためです。
3. 押し目・戻りを待つ
上昇トレンドなら、水準に向かって下がってくる押しを待ちます。上向きのEMA、フィボナッチのリトレースメント、レジスタンスからサポートに変わった水準などです。下降トレンドなら、その逆で戻りを待ちます。

このチャートには、押し目買いの両面が出ています。8月13日ごろの1回目の押しのあとは、数百ドルの上昇が続きました。8月25日ごろの2回目の押しのあとは続かず、やがて両方の移動平均線を割り込みました。どの押しが最後の押しになるかは、事前には分かりません。だから損切りの位置が重要になります。20EMAまでの押しの実測データは押し目買い・戻り売りにまとめています。
4. 下位足でエントリーのタイミングを計る
多くのスイングトレーダーは、1時間足に切り替えて、押しが終わりそうなサインを待ちます。押しの中にある小さな下降の構造を上に抜ける、水準ではっきり反発するローソク足が出る、などです。これがマルチタイムフレーム分析です。損切りを近くに置けるようになる一方で、サインが出ないまま見送るトレードも出てきます。
5. 損切りはスイングの外側に置く
損切りは、トレードの前提が崩れる位置に置きます。上昇トレンドなら、押しの安値の下に余裕を足した位置です。余裕の大きさはATRを目安にできます。当サイトのランダムエントリーの検証(1時間足)では、エントリーに優位性がなくても、1 ATR離した損切りは24時間以内に73〜78%、2 ATRでも51〜56%の割合で到達されました。スイングの損切りには、ゆとりが必要です。置き方は損切り(SL)で解説しています。
6. 損切り幅からロット数を決める
口座に対して1回に失ってよい割合を先に決め、損切り幅からロット数を計算します。ポジションサイジングと1回のリスクを参照してください。
7. 出口を決めておく
よく使われるのは、直前のスイングハイで利確する方法、リスクの何倍かで利確する方法(たとえば2R。Rは1回のリスク額)、新しい安値の切り上げに合わせて損切りを引き上げるトレーリングストップです。値動きの大きさは毎回違うため、最初の目標で部分利確し、残りをトレーリングする人も多くいます。
計算例(説明用の数字)
以下は計算の流れを示すための仮の数字で、上のチャートとは関係ありません。
EURUSDは4時間足で上昇トレンドです。以前のレジスタンスだった1.1050まで押し、1時間足がその上で引けました。1.1060で買います。押しの安値は1.1018です。ATRの0.2倍ほどの余裕を足し、損切りを1.1010に置きます。損切り幅は50pipsです。直近のスイングハイは1.1160で、エントリーから100pips上にあります。リスクリワードは1:2です。
ロット数:口座が1,000ドル、1回のリスクを1%とすると、10ドルです。EURUSDは1ロット(10万通貨)で1pipsあたり約10ドルです。10 ÷(50 × 10)= 0.02ロットになります。同じ10ドルのリスクで損切り幅15pipsのデイトレードなら0.06ロットです。損切り幅が広いことは、リスクが大きいことを意味しません。ロット数が小さくなるだけです。ロット数の計算とpips値も参照してください。
目標の100pipsは、実測データのEURUSDの中央値(82pips)に近い距離です。大きなトレンドを当てにした目標ではなく、1つのスイングとして現実的な距離だと言えます。リスクリワードはトレードの前に必ず確かめます。1:2なら、コストを含まない損益分岐の勝率は33%です。
日をまたいで持つときのコスト
スワップ
ニューヨーク時間17時(日本時間では早朝)の切り替えの時点でポジションを持っていると、スワップが付きます。2つの通貨の金利差と業者の条件で決まり、受け取りにも支払いにもなります。週に1回は、週末の分として3日分がまとめて付くのが一般的です。1日だけ持つなら小さな金額ですが、2週間持つと無視できなくなることがあります。特にゴールドや金利差の大きい通貨ペアでは注意が必要です。スワップポイントとキャリートレードで詳しく説明しています。
週末の窓
FXの市場は、ニューヨーク時間の金曜夕方に閉まり、日曜夕方に開きます(日本時間では土曜早朝に閉まり、月曜早朝に開きます)。週末に大きなニュースがあると、月曜の最初の価格が金曜の終値から大きく離れることがあります。これを窓(ギャップ)と呼びます。窓が開くと、損切り注文は設定した価格ではなく、次に付いた価格で約定します。損切りの位置より大きく不利な価格になることもあり、これをスリッページと言います。週明けの直後はスプレッドも広がりやすくなります。そのため、金曜にポジションを減らしたり決済したりするスイングトレーダーもいます。
経済指標
スイングトレードでは、中央銀行の政策金利の発表や雇用統計などをまたいで持つことがよくあります。エントリーの前に経済指標カレンダーを確認し、指標をまたいで持つかどうかを先に決めておきます。
よくある失敗
- デイトレードの損切り幅を4時間足で使う。 4時間足のスイングの下に10pipsの損切りを置くと、普通の値動きで到達されがちです。
- ロット数を変えない。 損切り幅を広げたのにロット数が同じなら、リスクが大きくなっています。ロット数は必ず損切り幅から計算します。
- スワップを忘れる。 1日あたりは小さくても、2週間持つと積み重なります。週に1回の3日分のスワップも見落としやすい点です。
- 5分足を一日中見る。 スイングトレードは上位足で計画するものです。見すぎると、早すぎる利確や損切りの移動につながります。
- 毎回大きく伸びると期待する。 値動きの大きさはばらばらです。見たことのある一番大きな足ではなく、中央値を基準に計画します。
- 「スイングだから」と損切りしない。 損切りの位置がトレードの前提です。そこに達したら、そのスイングの読みは外れています。保有中の気持ちの揺れについてはトレード心理も参考にしてください。
次にやること
銘柄と時間足を1つずつ選び、過去3か月のチャートにスイングの印を付けて、それぞれの足が何pips・何日続いたかを書き出してみてください。上の表と比べると、自分が見ている銘柄の「普通の値動き」が分かります。そのうえで、トレンドの確認から損切りとロット数の計算までの流れを、デモ口座で一通り練習します。関連ページ:プライスアクション、FXの手法、資金管理、テクニカル分析。
重要事項: 本ページに掲載する Exness(運営会社 Nymstar Limited)は、2023年4月21日付で金融庁から無登録業者として警告を受けています。無登録業者との取引では、出金拒否などのトラブルが起きても日本の法令による保護を受けられないおそれがあります。当サイトは紹介リンクから報酬を受け取ることがあります。FXは元本を超える損失が出ることもあり、利益を保証するものではありません。
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リスクの注意:FXやCFDの取引は損失を被る可能性が高く、多くの個人口座が損失を出しています。日をまたいで持つポジションには、スワップのコストと週末の窓のリスクが加わります。本ページの統計は、当サイトの定義による過去データの結果であり、将来の成果を示すものではありません。本ページは一般的な情報提供であり、投資の助言ではありません。
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